株式会社RABO 獣医師
獣医師。救急医療を中心に従事し、災害医療にも携わる。宮崎犬猫総合病院 院長、TRVA夜間救急動物医療センター副院長を経て、現在RABOに所属。Webメディア監修、獣医師や飼い主向けセミナー講演、メディア取材などでも活動。
室内で飼っている猫、気がついたらいつも寝ていると感じることはありませんか?あまりにもロングスリーパーな姿を見せられていると、心配になりますよね。しかし、猫は本来睡眠時間が長い生き物です。今回は猫の平均的な睡眠時間や、愛猫により快適な睡眠を届けるコツを解説します。
監修した専門家
株式会社RABO 獣医師
獣医師。救急医療を中心に従事し、災害医療にも携わる。宮崎犬猫総合病院 院長、TRVA夜間救急動物医療センター副院長を経て、現在RABOに所属。Webメディア監修、獣医師や飼い主向けセミナー講演、メディア取材などでも活動。
気づけば、日中はいつも寝ている猫たち。寝ているはずなのにしっぽが動くなど、その寝姿に疑問を もつ人も少なくないでしょう。
猫を飼っている方は「寝過ぎでは?」や、逆に「ちょっとした気配でもすぐに目を覚ますけど、ちゃんと眠れているの?」といった疑問にはじまり、さまざまな「猫の眠りの不思議」に触れることがあるかもしれません。
ここでは「猫は夜行性なのか」「寝ながら動くのはなぜか」「レム睡眠とノンレム睡眠があるって本当なのか」といった3つの疑問を、一気に解消していきます。
日中いつも寝ているのに、夜は活発になる…このような猫の姿を見ていると、ついつい「猫は、夜行性なのかな?」と感じてしまうかもしれません。
しかし、厳密には、猫は夜行性ではなく「薄明薄暮性(はくめいはくぼせい)」です。薄明薄暮性の動物は、明け方と夕暮れに活動します。だからこそ昼間はよく眠っているのです。
この習性は、猫の主な獲物であったネズミが活動する時間に合わせているためです。
しかし、家猫として飼われている猫は、少しこのサイクルが変わることもあります。これは明け方に活動しても飼い主が寝ており、ご飯を食べられないためです。
そうなると、夕方が一番活発な時間になります。家猫が夜も活発なのは、エネルギーを持て余しているからかもしれませんね。
人は寝ているときに、寝言を言ったり手足を動かすことがあります。
これは猫にも見られる現象です。寝ている様子であるにもかかわらず、鳴き声が聞こえたり、手足が動いたりする姿を目にしたことも多いのではないでしょうか。
この現象の理由は、人も猫も同様です。浅い眠りのときは、猫も夢を見ることがあります。夢の中の行動が、実際に手足を動かす、鳴くといった行動として現れているといわれています。
先程「浅い眠り」と説明しましたが、これは人でいう「レム睡眠」のことです。実は猫にも、レム睡眠(浅い眠り)とノンレム睡眠(深い眠り)があります。
しかし猫は元来、警戒心の強い動物です。さらに、イエネコ(家庭で飼育されるようになった猫の総称)になっても野生的な本能が大部分残っていることから、無防備な状態をさらすことが多くありません。
ですので、深い眠りの状態を表す「ノンレム睡眠」の時間は人よりも短く、代わりにレム睡眠が長くなると言われています。
また猫は、寝起きであっても俊敏に動くことができるとされています。これもまた、敵から身を守るための能力です。
平均的な睡眠時間が7〜8時間ほどである人間から見ると、猫たちはずっと寝ているように見えてしまうでしょう。
人から見れば「眠りすぎ」と感じても、猫の中では、ごく平均的な睡眠時間である可能性があります。
では一体、猫の平均的な睡眠時間はどのくらいなのでしょう。成猫・子猫・老猫に分けて、平均睡眠時間を解説します。
子猫の平均的な睡眠時間は、1日18時間。特に、授乳期の子猫は長時間寝ているといわれており、20時間以上寝る猫も少なくありません。つまり1日6時間前後しか、活動していないことになります。
とはいっても、18時間ずっと熟睡し続けているわけではありません。ウトウトしている時間も含めて睡眠時間とされています。
みなさんは、猫という単語の語源が「寝子(ねこ)」であるといった説があることをご存知ですか。成猫の場合、平均的な睡眠時間は1日14時間といわれています。つまり猫は、1日の大半を寝て過ごしているということで す。だとしたら、語源の「寝子」はかなり有力な説ではないかと思えてきますよね。
老猫も子猫と同様に、1日20時間ほど眠っています。体力の衰えなどの理由から、長時間眠っているため、たくさん寝ていても無理に起こすことはありません。高齢期とされるのは11歳からといわれています。もちろん、11歳になった猫がすべて老猫というわけではなく、体力の衰えには個体差があります。
眠っている時間が、以前よりも長くなったと感じたら「老猫」の仲間入りをしたのかもしれませんね。長時間の睡眠は、エネルギー温存や成長といった目的があり、猫にとっては欠かせません。睡眠不足が続くと体調不良にもつながる可能性もありますので、睡眠がしっかり取れているか正確に把握しておく必要があります。
しかし、飼い主が寝ている時間や家を離れているときなど猫の睡眠状況を把握するのが難しいときもあると思います。
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室内で飼われている猫であっても、することがないから寝ているわけではありません。猫は肉食動物であり、狩りをするにもエネルギーを必要とします。そのため、成猫であっても1日14時間以上眠っているのです。また子猫や老猫には、ほかにもたくさん寝なければならない理由があります。
ここでは子猫と老猫の睡眠時間が、特に長い理由について解説します。
人の赤ちゃんは「寝て育つ」といわれていますが、これは猫であっても同様です。子猫であっても、成猫になるために必要な成長にかかわるホルモンは、眠っている間によく分泌されます。
それだけでなく、子猫の脳は眠っている間に作られます。脳内でさまざまな情報を整理しているため、子猫は成猫よりもたくさんの睡眠が必要なのです。また脳の神経も、眠っている間に作られています。
子猫が眠っているときはぐっすり眠っていただき、すくすく育ってもらいましょう。
老猫が長時間寝ているのは、ざっくりいうと加齢による体力の衰えが原因です。エネルギーの回復には睡眠が重要なのはどの動物も同じですね。猫も人と同じく、歳をとれば筋力が低下しますし、食事量も減りがちです。それに伴って、活動量も減るため、1日中寝て過ごしているということです。老猫は、たっぷり眠ってエネルギーをチャージしていると思ってください。
猫に限らず、動物は体調が悪いと睡眠時間や、横たわ っている時間が長くなります。しかし、猫では、自分の弱みを見せたがらない習性もあり、痛みや不調を隠してしまいがちです。
飼い主としては、猫が日中ずっと寝ていると「どこか具合が悪いのでは?」と、心配になることもあるでしょう。
猫が長時間寝ている原因が、単に眠いからなのか、体調不良でうずくまっているのか判断するには、他になにか異変がないかという点に注目すると良いでしょう。例えば、
食欲がない
元気がない
下痢や嘔吐をしている
呼吸があらい
などの異変です。 とはいえ、実際にはそれほど簡単なものではありませんよね。 睡眠時間やくつろいでいる時間を見極めるのも難しいですが、やはり「急に」横たわる時間が長くなったり、活動が鈍くなってきたりする場合には、早めに動物病院に相談することがおすすめです。
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レム睡眠が長い猫ですが、猫を愛する飼い主としては、家にいるときは警戒心を解き、安心してほしいもの。しかし猫に良質な睡眠をとってもらうには、寝る環境も整えてあげたいところです。
ここでは、猫の睡眠 環境を整えるうえで注目したい「ベッド」「場所」「室温」「日中の過ごし方」について解説します。
猫に良質な睡眠を届けるうえで、まず気をつけたいのが「ベッド選び」です。猫は、狭すぎるベッドも広すぎるベッドも好みません。
野生動物であった頃から、猫は木や岩の隙間といった、身体がすっぽりと収まるスペースを寝床としていました。野生の頃の寝床にできるだけ近づけてあげるため、猫のベッドは、身体へのフィット感を重視して寝床を選ぶと良いでしょう。広すぎるものよりは、沈むくらいふかふかなものや、やや閉塞感のある場所などは、好んで使ってくれるかもしれません。ぜひ、サイズ感に注目してベッドを選んであげてください。
猫のベッドを設置する場所にも気をつけましょう。猫にとって、快適な場所で寝かせてあげることは、良質な睡眠に繋がります。
猫は自分にとって心地よい場所を見つけるのが得意です。日頃の様子をしっかりと観察したうえで、猫がよく昼寝をする場所にベッドを置いてあげましょう。また猫のお気に入りのスポットは、季節や時間帯によって変わります。猫の行動に合わせて、定期的に置き場所を確認してください。
日当たりも、猫が快適に寝るためには重要なポイントです。猫は日光が好きですよね。これには理由があって、日に当たることで、ビタミンの合成や自律神経の調整など、身体の体調を整える意味もあります。もちろん、あたたかい場所を好むということもあります。お昼寝するときのベッドは、日当たりの良い場所に置いてあげるのがおすすめです。
もちろん、室温にも注意してください。いくらあたたかい場所が好きといっても、近頃の夏場は暑過ぎます。適温を心がけてあげるとなお良いですね。
猫に運動をしてもらう一番の方法は「遊んであげる」です。
猫はもともと狩りをする動物であり、長時間の睡眠は、狩りで力を発揮するためのエネルギーチャージの意味をもっています。また狩りのように身体を動かすことは、ストレスを発散するという意味でも大切です。
しかし、家で飼われている猫は狩りをする必要がなく、野生の猫と比べ、運動量が少なくなりますよね。猫も、一日の運動量は眠りの質に大きく影響します。狩りによって消費するエネルギーがなくなった分、日中はできるだけたくさん遊んであげてください。
猫の睡眠時間は、人の2倍ほどの長さになります。そのため「日中いつも寝ているし、睡眠時間は足りているだろう」と思っていても、実は不足している可能性もあります。
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Catlogは、首輪を付けているだけで猫の睡眠時間を記録することができます。それだけでなく、「食事・水飲み・走る・歩く・寝る・くつろぐ・毛づくろい」の7種類の行動を記録でき、日々の行動記録をグラフやタイムラインで振り返ることが可能です。
また、いつもの睡眠時間と比較し変化を検知すると、スマホアプリを通じてお知らせする機能もあります。普段の睡眠時間や活動量を把握し、ぜひ愛猫の健康管理に役立ててみてください。
長時間の睡眠は、エネルギー温存や成長といった目的があり、猫にとっては欠かせません。睡眠不足が続くと体調不良にもつながる可能性もありますので、睡眠がしっかり取れているか日頃から気にかけてあげると良いでしょう。
ただ、飼い主が寝ている時間や家を離れているときなど猫の様子を把握するのが難しいときもあります。Catlogなら、不在時やずっと一緒にいられないときでも愛猫の行動を記録してくれるので、睡眠時間を含めた健康状態が把握しやすくなるでしょう。専用のスマホアプリで過去の記録も簡単に把握できるので、動物病院を受診した際にも役立ちます。
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ライター
猫様のいる暮らし編集部
2匹の猫様と一緒に暮らしています。無防備になったお腹に顔をうずめ、猫吸いをさせていただくのが至福の時間。 猫様との暮らしにまつわる情報をお届けします。
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