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猫に散歩は必要なの?メリットやデメリット、事前準備について解説

猫に散歩は必要なの?メリットやデメリット、事前準備について解説

暮らし方・飼い方
最終更新日: 公開日:

猫と散歩をしている人はあまり見かけませんよね。それは、基本的に猫には散歩が不要であるとされているためです。稀に、外で生活していた経験のある猫は、外に出たがる場合もあります。本記事では猫の散歩について、その必要性やメリット、デメリット、事前に準備すべきことを紹介します。


監修した専門家

小川 篤志

小川 篤志

株式会社RABO 獣医師

獣医師。救急医療を中心に従事し、災害医療にも携わる。宮崎犬猫総合病院 院長、TRVA夜間救急動物医療センター副院長を経て、現在RABOに所属。Webメディア監修、獣医師や飼い主向けセミナー講演、メディア取材などでも活動。

杉本 大輝

杉本 大輝

動物病院勤務 獣医師

獣医師。公務員獣医師として家畜防疫、牛の改良繁殖に携わる。その後はアミカペットクリニック、アカデメイア動物病院にて小動物臨床に従事。株式会社RABOにてWebコンテンツの監修も行っている。


そもそも猫に散歩は必要なの?

カーペットでくつろぐ猫

猫にリードをつけて散歩させている人を見たことはありますか?そのような光景を見ると、「猫って散歩させるものなの?」と考えてしまいますよね。また猫を飼っている人は、「うちの子も散歩させたいな」と考えてしまうかもしれません。では猫にとって、散歩は必要なものなのでしょうか。本章ではまず、猫を散歩させる必要性について解説していきます。

基本的には不要

結論から言うと、猫に散歩は不要です。「必要性」で言えば、犬のように散歩をさせる必要はありません。

もちろん外の匂いや鳥の鳴き声などを感じることで、ストレス解消になる場合もあるかもしれません。しかし、外に慣れていない猫の場合は怖がってしまい、かえってストレスとなってしまう可能性があります。

室内飼いの場合は運動不足にならないよう、室内で遊んであげたり、キャットタワーを設置するなど工夫してあげましょう。

関連記事:室内飼いの猫は運動不足?猫の運動量に合わせた運動不足解消法とは

アウトドア派の猫ならば散歩もOK

猫にとって散歩がストレス解消となるか否かは、その子の性格や生まれた環境に大きく左右されます。好奇心旺盛であったり、保護猫など外で暮らしていた経験がある猫は、ずっと室内にいることをストレスと感じてしまうかもしれません。外に脱走してしまうよりは、適度に散歩をして外の空気を味わってもらう方が良い場合もあるでしょう。

外に慣れているアウトドアな猫であれば、たまに散歩へ連れて行ってあげるのもよいでしょう。

猫に散歩をさせるメリット・デメリット

カメラ目線の猫

いくらアウトドア派な猫だからといっても、不用意に散歩へ連れて行くべきではありません。しっかりとメリットとデメリットを考えた上で検討しましょう。本当に猫が散歩を求めているのか、猫の生活にとってプラスになるのか、じっくり考えてみてください。

猫に散歩をさせるメリットとは?

猫を散歩に連れて行くことには、以下のようなメリットが挙げられます。

  • ストレス発散になる(かもしれない)

  • 動物本来の生活環境を体験できる

室内で毎日退屈そうな猫は、散歩に連れて行くことで好奇心が刺激され、ストレスを解消できるかもしれません。また本来動物は外で生活しているため、屋外の空気や雰囲気に触れさせてあげる事は、気分転換になる場合もあります。

ただし、これは猫自身が外に出たがる場合だけのメリットです。屋内で産まれ育った猫にとっては、一番安心できる家から連れ出されることは、ストレスになってしまうかもしれません。「猫だから、外を散歩したいんじゃない??」「外を歩く姿が見てみたい!!」という気持ちもあるかもしれませんが、猫の意向をよく考えてからにした方が良いですね。

関連記事:猫のストレス解消方法|ストレスサインや原因についても解説

猫に散歩をさせるデメリットとは?

メリットの反面、猫を散歩させることには以下のようなデメリットもあります。

  • 脱走のリスクを上げる

  • 病気や怪我の恐れがある

  • ノミやダニがついてしまう

あまり外に慣れていない猫の場合、何かに驚いた拍子にリードが外れるなどして、脱走してしまうリスクもあります。家にいる時であっても、一度外の世界を知ってしまえば、目を離した隙に家から脱走してしまう可能性も高まります。

また、外で暮らす猫との接触により、感染症に感染してしまうことや、怪我をしてしまう可能性も考慮しましょう。草むらなどでノミやダニがついてしまうこともあります。他にも誤食や交通事故など、思いがけないトラブルが起こる危険性もあります。これらのデメリットも踏まえて、本当に散歩させる必要があるのか、また猫がそれを望んでいるのか、よく検討しましょう。

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猫の散歩に必要な準備

キャットタワーの上で眠る猫

デメリットを少しでも緩和できるよう、猫の散歩には十分な準備が必要です。猫を散歩させる前に「ハーネスに慣れさせる」「ワクチンを接種する」「ノミ・ダニ駆除薬をつける」「散歩コースの確認」などの準備は必ずおこないましょう。その上で、万が一に備えた「マイクロチップ」を挿入しておくことも検討しましょう。

ハーネスに慣れてもらう

猫を散歩に連れて行こうと考えるのであれば、まずはリードやハーネスに慣れてもらいましょう。「猫の液状化」などと言われるように、猫はとても体が柔らかい動物です。首輪だけでは、猫が驚いて強引に引っ張ったときに、すぐに外れてしまうかもしれません。身体にピッタリとフィットする、ハーネスの方がベターです。

またハーネスやリードは、万が一の事態を想定して、遠くからでも目立つ色味の商品を選びましょう。

ワクチン接種は必須

「猫風邪(猫カゼ)」など、代表的な病気は基本となる3種混合ワクチンで予防できます。外に出すことで感染リスクは高くなりますので、忘れずに接種しておきましょう。また、「クラミジア」「猫白血病ウイルス」「猫免疫不全ウイルス(猫エイズ)」など、主に外で暮らす猫にみられる病気もあります。特に地域猫が多いエリアでは、これらのワクチンの追加接種を検討してもよいでしょう。

ただし、全ての病気を予防できるわけではありません。外で暮らす猫や、猫以外の野生動物と接触してしまうことは絶対に避けましょう。直接でなくとも、ウンチやおしっこ、食べ残し等に触れることでウイルスや寄生虫に感染する可能性もあります。十分に注意しましょう。

ノミダニ駆除薬をつける

外を歩いていると、ノミやダニなどの虫がついてしまう可能性があります。咬まれた場所のかゆみや赤みといった症状だけでなく、アレルギーや発熱、寄生虫感染、貧血などの原因になります。さらには重篤なウイルス感染症の原因にもなり、猫だけでなく飼い主も感染してしまう場合があります。

ノミダニ駆除薬は、猫にくっついたノミ・ダニを素早く駆除できます。動物病院で処方してもらって、事前に投与しておきましょう。

散歩コースを入念に選ぼう

散歩のコースもしっかりと吟味しましょう。草むらには、ノミやダニが多く生息しているので、できる限りコースからは外してください。地域猫や野生動物が住んでいそうな場所も避けましょう。また車通りや人通りの多い道も、猫がパニックになってしまわないように避けましょう。もちろん初めから遠出はせず、猫が疲れてしまわない程度に、まずは家の庭などから慣らしてあげてください。

マイクロチップも検討しよう

万が一に備えて、マイクロチップを挿入することも検討しましょう。どれほど気をつけていても、散歩中にはぐれてしまう可能性はゼロではありません。外の世界に興味を持った猫が、家から脱走してしまう可能性も高まります。マイクロチップは体内に埋め込むため、抵抗を感じる方も多いかもしれませんが、保護された場合に身元がすぐに分かるメリットがあります。災害時の脱走対策もかねて、検討されてはどうでしょうか?

猫を散歩させるときの注意点

椅子の上でウトウトとする猫

これまでの内容から、猫の散歩にはさまざまなリスクを伴うことはお分かりいただけたでしょうか?様々なリスクを考慮したうえで、準備も入念にしても、実際の散歩中には何が起こるかわかりません。また、犬と同じで守るべきマナーもあります。

散歩中に注意すべきことをいくつか挙げてみます。

パニックを想定しよう

あまり外に慣れていない猫の場合、突然の物音や騒音などによりパニックに陥ってしまう可能性があります。また外に慣れている猫であっても、油断は出来ません。普段はおとなしい猫であっても、パニックになると暴れたり、攻撃的になってしまう可能性があるのです。

猫がパニックに陥ってしまっても冷静な判断ができるよう、あらゆるケースを想定しておきましょう。またパニック状態の猫を抱っこし続けることはまず不可能なので、キャリーケースなどを持っておくと安心です。

マナーを守ろう

犬の散歩と同じように、猫を散歩させるときにもマナーを守りましょう。散歩中に排泄をした場合に備えて、ビニール袋や水は必ず持参しましょう。

公園などへ行く際は、猫が入っても問題ないかどうかしっかり確認し、砂場に入れたり、ベンチに乗せたりするのは控えてください。他の人の迷惑にならないよう、散歩中は猫から目を離さないように注意しましょう。

しっかりとコントロールしよう

猫は狭い場所にも楽々と入ってしまいます。飼い主が入れないような場所へ猫が入ってしまい、なかなか出てきてくれないという事態を招かないように、進む方向などは飼い主がしっかりとコントロールしてあげましょう。長すぎるリードは避け、1.2〜1.8mほどのものを選ぶとよいでしょう。常に、猫が進む方向に気を配るようにしてください。

抱っこが出来ない猫や、興奮してダッシュしてしまう猫は、いざという時に捕まえることが難しく、脱走や事故のリスクが高くなるので、散歩には向かないかもしれません。

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Catlogでは、「食事・水飲み・走る・歩く・寝る・くつろぐ・毛づくろい」の7種類の行動を記録することができます。似ている猫のデータとも比較できるため、運動不足が心配な方には運動量のチェックにも役立つでしょう。基本的に猫は家の中でも十分運動できますが、運動量が少ない場合は一緒に遊ぶ時間をつくるなど運動量を増やす取り組みも検討してみてください。

Catlogは、スマホアプリで記録を確認できるので、家の中にいるときはもちろん、留守中であっても愛猫の様子をチェックすることができます。Catlogで取得されたデータをもとに、日々の行動記録をグラフやタイムラインで遡ることができるため、小さな変化にも気付きやすくなるでしょう。

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まとめ

キャットタワーで爪をとぐ猫

猫と一緒に、散歩へ行くことについて解説しました。多くの場合、猫の散歩は犬より難しく、さまざまなリスクもあるため、本当に必要かどうかをよく検討しましょう。

外でしか罹らない病気、ケガや誤食といった不安もありますので、猫の健康状態についてもこれまで以上に気をつけたほうがよいでしょう。

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ライター

猫様のいる暮らし編集部

猫様のいる暮らし編集部

2匹の猫様と一緒に暮らしています。無防備になったお腹に顔をうずめ、猫吸いをさせていただくのが至福の時間。 猫様との暮らしにまつわる情報をお届けします。


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