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Catlog総研 第9回レポーティング! Catlog Boardはワイド型トイレも使えるの?!結論:使えます!設置方法のポイントをご紹介!

Catlog総研 第9回レポーティング! Catlog Boardはワイド型トイレも使えるの?!結論:使えます!設置方法のポイントをご紹介!

Catlog総研
最終更新日: 公開日:

こんにちは、MLエンジニアのbeeyanです。Catlog Boardを販売開始してから約2年が経過しました。大変嬉しいことに、利用者の方々から「体調の変化に早期に気づくことができた」といったお声を耳にする一方で、「大きいサイズのワイド型トイレでも利用できるか?」というお問い合わせも引き続き多くいただいております。

そこで、Catlog Boardをワイド型トイレで利用した場合の影響度合いを改めて明らかにし、ワイドトイレご利用の飼い主さんにも安心してご利用いただくために、これらのワイド型トイレのデータを用いて検証を行いました。具体的には、ワイド型トイレと通常サイズのトイレでのデータを比較、ワイド型トイレで生じている問題の有無とその原因を明らかにし、その原因が解消できるものであるものなのかを確認しました。

結論として、いずれのトイレでも、壁との接触を避けて設置いただくことが重要であり、適切な設置環境を維持いただければ、ワイド型トイレであっても計測に問題が発生しないことが可視化されましたので、今回のCatlog総研にてご紹介いたします。


監修した専門家

Soshi Tanabe(@beeyan)

Soshi Tanabe(@beeyan)

博士(理学)。京都大学大学院理学研究科生物科学専攻を修了後、製薬会社にて研究職(非臨床安全性評価)に従事し、2023年4月にRABO入社。これまでに、神経科学及び毒性学領域(主にin vivo)での画像、行動、及び生体データを対象とした統計解析及び機械学習の技術開発を経験。猫様も好きだし、サルも好き。


ワイド型トイレで起きやすい問題は?通常サイズのトイレと比較!

まず、ワイド型トイレでどのような問題が生じうるかを特定するため、Catlog Boardで計測される様々な項目(体重計測値、排泄物重量値、及びに排泄物識別精度)について、ワイド型トイレと通常サイズのトイレ間の比較を行いました。検証するトイレとして、ワイド型トイレのうち最も多く利用されている1機種(トイレW)と、通常サイズのトイレのうち最も多く利用されている上位5機種(トイレAからE)との差について比較しました。

今回検証を行った項目のうち、トイレに入室したものの排泄をしなかった、もしくは排泄物重量が何らかの理由により計測されなかったことで「入室のみ(=排泄無し)」と判定される割合について、ワイド型トイレWと通常サイズのトイレで差があることが分かりました【下図】。

具体的には、「うんち」と「おしっこ」も含めた全入室のうち「排泄無し」と判定される頻度が30%未満又は30%以上のCatlog Board数の比率を算出したところ、ワイド型トイレWではそれぞれ75.0%又は25.0%であったのに対し、トイレAからEではそれぞれ83.0%〜88.1%又は17.0%〜19.1%でした。つまり、「排泄無し」と高頻度で判定されるトイレ(図中ピンク部分)が、通常サイズのトイレと比較してワイド型トイレではより多くみられることがわかります。

「排泄無し」が多発するトイレがあり、ワイド型で多め

※2023年9月1日から27日までの期間を対象に、ワイド型トイレの中で最も多く利用されている1機種(トイレW)と、通常サイズのトイレの中で最も多く利用されている上位5機種(トイレAからE)の全入室レコードを抽出。各Catlog Boardにおける「排泄無し」のレコードが全入室レコードの中で30%以上の場合と30%未満の場合に分け、トイレの種別ごとの積み上げ棒グラフで描出。

もちろんこの部分の多くは、実際の猫様の体調に伴うトイレ入室の増加による本当の「排泄無し」の記録でもあり、飼い主さんの注意と観察が必要です。しかし、特定のタイプのトイレにのみそういった傾向が偏っているとは考えにくいことから、以下では「実態と異なる”排泄無し”」について検証を行っていきます。

どのような場合に実態と異なる「排泄無し」記録が多く発生するのでしょうか?Catlog Boardでは、猫様のトイレ入室前後での重量値を比較することで、排泄物の重量を計測しています。そして、排泄物重量が検出できなかった場合に「排泄無し」と判定されます。

過去のCatlog総研のレポーティングで見てきたように、猫様の排泄物重量は、体重と性別で違いがあるものの、大体10gから50g程度となっています。排泄物があるにも関わらず排泄物の重量が検出できない場合、トイレに入室する前後での重量計測において数十g程度の意図せぬ変動があることを意味し、排泄物重量が誤って小さく計測されている可能性が高まります。つまり、トイレ入室前後での重量計測値を変える何らかの要因が存在することが考えられます。

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壁との接触で重量計測が不安定に。壁から離しての使用が重要!

では、トイレ入室前後での重量計測において、なぜ意図せぬ変動が発生するのでしょうか?原因を探るため社内のCatlog Boardユーザーにヒアリングを行いました。その結果、入室のみが多いトイレは壁の近くに設置されており、トイレと壁が接触しうる状態であることが分かりました。さらに、ワイド型トイレに限らず、トイレの一部がCatlog Boardから大幅にはみ出てしまった場合にも同様なケースが発生しうることが分かりました。

一般的に、トイレと壁が接触している場合、トイレの荷重が壁に伝わり、その結果として重量計測が不安定になります。では、トイレと壁との接触の影響はどの程度のものでしょうか?果たして排泄物重量が計測できなくなるほどの影響を及ぼすのでしょうか?

この問題を具体的に検証するため、Catlog Boardと2種類のトイレを使って実験を実施しました。具体的には、トイレと猫砂を載せたCatlog Boardに対し、猫様を想定した荷重(3kg)をかける前と後の重量計測値の差を算出し、重量計測の変動の指標としました。理想的には、荷重がかかる(猫様が乗り降りする)前後では、排泄物重量がない場合には重量差が0gに近いことが期待されます。トイレと壁を離した場合と接触させた場合について、またワイド型トイレW及びトイレAについて、それぞれ実験を行い、比較しました。

その結果、ワイド型トイレWを使用した場合、壁と離した場合は前後の重量差が最大0.77gであったのに対し、壁と接触させた場合は最大42.5gでした。また、トイレAの場合も、壁と離した場合は前後の重量差が最大0.73gであったのに対し、壁と接触させた場合は最大13.7gでした。このことから、ワイド型トイレWとトイレAのどちらの場合でも、壁との接触が原因で、荷重の変化により数十gの重量計測の変動が見られると言えます。

9-2

※トイレと猫砂を載せたCatlog Boardについて、トイレを壁から離すか接触させる状態を人工的に再現し、猫様を想定した荷重(3kg)をトイレ内にかけ、その前後でのCatlog Boardで計測される重量値をそれぞれ9試行分取得した。荷重前の重量値を基準(0g)とした荷重後の重量差分の絶対値を試行ごとに算出し、それぞれ描出した。トイレとして、ワイド型トイレ1機種(トイレW)と、その他のトイレのうち最も多く利用されている1機種(トイレA)を用いた。

猫様の排泄物重量が概ね10gから50g程度であることを考慮すると、もし壁との接触により排泄物重量が最大40g程度誤って小さく計測された場合、多くのケースで重量が検出できず、入室のみとして判定されてしまいます。このことから、壁との接触があると排泄物の重量計測が不安定になり、入室のみと判定されてしまうケースが多く発生すると考えられます。よって、ワイド型トイレでも通常サイズのトイレでも、トイレと壁との間をしっかり離した上でご利用いただくことが、正確な計測のために重要であると言えます。

ワイド型トイレご利用時の注意事項まとめ

以上のように、正確な測定のためにはどのトイレも壁から離した状態でご利用いただくことが大切です。壁とトイレが隣接している場合には、接触しているかどうかを見た目から判断することが難しいため、トイレを真上から見て、トイレと壁の間が5〜10cm程度離れていることをしっかりご確認の上設置していただくことをお願いいたします。

また、猫様がトイレに入退室する際にトイレが動くことがあるため、結果として壁とトイレが接触することで、正しく計測できない場合もあり得ます。そのような事態を考慮し、「Catlog Board用滑り止めシート」を希望する方には無料にて提供しております。ご希望のお客様は以下のフォームからお申し込みください。

Catlog Board用滑り止めシートご利用お申し込みフォーム

なお、Catlog Boardの測定可能重量は約20kgまでとなっています。ワイドタイプのトイレは砂と合わせて重量が重たくなりがちです。トイレと砂と猫様の体重の合計が20kgを超えないトイレをご使用ください。また、Catlog Boardの天板サイズより大きなトイレを載せる場合には、トイレの落下やガタつきにも合わせてご注意ください。

トイレの種類に関わらず、猫様の排泄や体重が正確に記録されない場合には、以下のページに記載の事項をご確認のうえ、それでも改善が見られない場合は、ページ下部に記載の通り、Catlog CS Teamまでお問い合わせください。

[Catlog Board] 猫様のトイレが記録されない場合の確認事項

それでは以上をご確認のうえ、Catlog Boardのある生活をどうぞお楽しみください。

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ライター

Catlog総合研究所

Catlog総合研究所

「Catlog」シリーズを利用いただいている猫様から取得・蓄積された行動ログデータや体重・排泄データなどを活用した研究機関。 猫様の行動や習性をよりよく理解するきっかけとなる研究データをお届けしてまいります。


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