株式会社RABO、Catlog®(キャトログ)が有する28億件を超える世界最大級のイエネコ行動データの専門研究機関『Catlog総合研究所(Catlog総研)』の設立を発表

2021/11/15

「猫の生活をテクノロジーで見守る」Catlogを展開する株式会社RABO(本社:東京都渋谷区、代表取締役社⻑:伊豫 愉芸子 以下RABO)は、自社が開発する猫様専用IoTサービス「Catlog」シリーズ(*1)を利用いただいている猫様から取得・蓄積された28億件(*2)を超える、行動ログデータや体重・排泄データなどを活用した研究機関「Catlog総合研究所」の設立を発表いたしました。 *1:猫様の行動を24時間365日見守る首輪型デバイス「Catlog」と、トイレの下に置くだけで猫様の体重や排泄情報を記録する「Catlog Board」を展開中 *2:2021年11月時点の集計

Catlog総合研究所

■Catlog総研の設立背景

日本で飼われている猫の94%は室内で飼育されている猫(イエネコ)だと言われています。(*3)

『Catlog総合研究所(通称:Catlog総研)』は、Catlogシリーズをご利用いただいている室内飼育のイエネコから収集された特有の膨大な各種データを研究し、有効活用していくための研究機関です。イエネコは他の動物に比べても、特に複雑な動きをする動物だと言われています。その複雑なイエネコ特有の動きに特化し、バイオロギング技術(*4)とAI技術を活用して蓄積・解析された大量のイエネコデータは、非常に特徴的でユニークなものであり、他では持ち得ない特別なデータだと言えます。

*3:株式会社ベネッセホールディングス「犬猫との暮らし調査2021最新版」 *4:人間が観察しづらい海洋生物の生態行動の観察の為に開発された技術、動物に小型の加速度センサーを取り付けて行動を記録し解析することで動物の行動を明らかにする研究手法

Catlog総研が保有し解析する、1猫毎に個別に収集された属性データ・行動データ・排泄データ・飼い主のデータ等に加え、それらのデータの組み合わせから導き出される研究データは大きな価値をもたらします。個体毎に収集されたデータを比較することで、似た個体との比較や平均値との比較が可能になり、その情報からゆくゆくは異変の検知や症例の早期発見など、イエネコに還元できる有益な情報にもなることを期待しています。

Catlogの「猫様の一生を見守る」テクノロジーだからこそ、各年齢各ライフステージの行動情報も細かく比較することができ、更に属性データとかけ合わせることによって、更に個体に特化した統計データを導き出すことも可能となります。

■Catlog総研の活動内容とデータ提供について

Catlog総研では、イエネコに特化した行動情報や日々の活動データを様々なテーマで切り出し、猫と飼い主が安心して暮らせる社会に役立つ有用な猫研究データを適宜レポートしていきます。

まずは第一回レポートとして、11月2日(火)-3日(水)に開催された第17回 日本バイオロギング研究会シンポジウム ( https://bls-sympo-2021.studio.site/ ) において、Catlog総研のAnimal Data Scientistでありバイオロギング研究者である渡辺伸一氏が『1万匹のイエネコの行動をCatlogで見る』と題した発表を行いました。

  • これまでのバイオロギング研究は、集団内のごく限られた個体にデータロガーを付けて、その個体の行動を詳しく記録するものでした。例えば、南極に棲む1万羽のペンギンの繁殖コロニーから、10羽のペンギンにデータロガーを付けて、その10羽のデータの平均値をその集団の特徴としていました。人間と同様に、動物にもそれぞれ個性があります。しかし、さまざまな動物の個性をそれぞれ記録することは、技術的に困難でした。Catlog総研では、1万匹のイエネコの行動をCatlogで記録して、各個体の個性を調べてイエネコという種全体の特徴を明らかにすることに挑戦しています。バイオロギングが発展した現在、動物の集団の特徴を理解するために、研究者間でバイオロギングデータを共有するデータベースの整備が進んでいます。しかし、多様化したデータロガーに対応することが大きな課題でした。Catlog総研では、Catlogという統一したデバイスを用いて膨大なバイオロギングデータの収集を可能にしました。これまでに収集したデータ量は、全世界のバイオロギングデータベースと比較しても、最大規模のものです。研究者ではなく、バイオロギングを必要としているお客様によって収集されたCatlogの行動ログデータは、イエネコのみならず、類似した特徴を持つ野生ネコ科の研究や保全など、様々な研究へと発展する可能性があります。 Catlog総研は今までに類を見ない、イエネコの行動に基づく情報だけを集めた研究所なので、幅広い多くの皆様に役立てていただける有用な参考データを提供できることになります。(Catlog総研 渡辺氏コメント)

この発表を機に、Catlog総研はイエネコの行動データを必要とされる皆様にデータの提供を行っていきます。報道・マスコミ・番組制作・その他メディア関係者の皆様、学生・研究者の皆様、獣医療関係者の皆様、保護猫活動関係者の皆様など、猫の行動に関するデータが必要な方はお問合せください。

  • テレビメディア等での情報紹介時必要な猫情報のデータソースとしての活用
  • イエネコの研究におけるデータソースとしての活用
  • 猫に関するアカデミックな情報データソースとしての活用

【問い合わせ先】 https://rabo.cat/contact/

■Catlog総研の所有するデータ

Catlog総研では、以下のようなデータ提供を予定しています。

<子猫は遊ぶのが大好き。子猫の方が遊び時間が長いってホント?年齢別運動時間の比較>

年齢別の1日あたりの平均運動時間

2歳未満の子猫様が突出して運動時間が長く、その後は年齢が高くなるにつれ運動時間が短くなることがわかります。貴重な子猫時代には、是非飼い主さんもご愛猫様と遊ぶ時間を楽しんでください。

<やっぱりポカポカの春が一番よく寝る?「寝子」様はどの季節に一番よく寝るのか!>

日長時間と睡眠時間の関係性

猫様の睡眠時間は月によって違いがあることがわかりましたが、どうやら春ではなく冬が一番寝る模様。調べてみたところ、日長時間との関連性が大きくありそうだと判明しました。太陽の隠れている時間が長ければ睡眠時間も短く、短ければ睡眠時間も長くなるようです。

<猫様の特徴的な行動の一つ、毛づくろい。毛の長さによって毛づくろい時間は変わる?>

Catlogをご利用の猫様で登録数が多い猫種トップ10を毛の長さで分類し、それぞれの毛づくろい時間を見てみました。

Catlog登録者が多い10猫種における毛の長さ分類

結果は以下のとおりでした。

猫種ごとの1日あたりの毛づくろい時間

猫種によっての違いも大きいですが、短毛の猫様より長毛の猫様の方が比較的毛繕い時間が長いことがわかります。ニンゲンと同じように、長さがあるとケアにも時間がかかるようです。

その他にも猫様の気になるデータを分析しました。詳しくは下記のレポーティング記事よりご覧くださいませ。 https://rabo.cat/media/2021/11/15/cri_1/

Catlog総研による研究データをご利用の際は、「提供元:Catlog総研」とクレジットをお願いします。

■「猫の生活をテクノロジーで見守る」ために、採用強化中! Catlog総研では、バイオロギング研究者(Animal Data Scientist)や機械学習エンジニアによる猫様のデータ解析をおこなっています。世界で類を見ない規模の猫様データを扱えるRABOのチームメンバーになりませんか? MLエンジニャー:https://herp.careers/v1/rabo/ZKj44ozTOCNd 【採用中の職種一覧】https://rabo.cat/recruit/

■「猫の生活をテクノロジーで見守る」Catlog® 大切な愛猫の一生を、すこやかに。Catlogは、ずっと寄り添います。 元気いっぱいなこねこ期から落ち着いて過ごしたいシニア期まで、猫様の成長に応じて気になることは変わります。Catlogは、CatlogとCatlog Boardの2つのデバイスと様々なアプリの機能で、猫様の大切な情報を自動的に記録し、わかりやすくお知らせ。健康に関する重要なサインを見逃すことなく、猫様の幸せな一生と飼い主さんの安心できる猫バカライフをサポートします。 https://rabo.cat/catlog

すべては、猫様のために。

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